AI駆動開発Conference Spring 2025の参加レポート
2025年5月7日、日本MicrosoftのオフィスにてAI駆動開発Conference Spring 2025が開催されました。現地・オンライン含めて3000人以上の参加者がいました。
この記事は現地参加した筆者が印象に残ったことを独自に整理したものです。
発表内容の詳細はアーカイブや後日掲載されるであろう発表資料をご覧ください。
リンクメモ
先に本イベントの関連リンクをまとめておきます。
全体的な感想
「前はAIとチャットするだけだったけど、今ではAIエージェントにコードを書かせる知見がたまるところまで進化したんだな」とあらためて実感しました。
よくある「TODOアプリ作ってみました」ではないリアルな話で大変勉強になりました。
ツールはまだまだ試行錯誤の段階
やっぱりまだ「Windsurfだけ使う!」「Cursor一強だ!」みたいなフェーズではないようです。全社的な導入事例ではツールを1つ選定しつつも、現場によって別のツールを試したりしてました。
次々に新しいツール・機能が出てますもんね。懇親会でお話した方の中には「AI駆動開発」に特化してツールをいろいろ試すポジションの方もいました。
全社的な取り組みにあたって
「セキュリティ的にまだあまり導入できてなくて……」という企業もまだ多そうでした。それを知ってか、今回のイベントで出てきたツールの紹介では「ウチのはセキュリティバッチリですよ!」というアピールも多かったです。
「Windsurfだと一人当たりどれくらいトークンを消費したか」みたいな話もあり、興味深かったです。
モデルは使い分けが当たり前に
「設計・タスクの計画段階ではReasoningモデルを使って、実装段階では別のモデルを使う」という事例が多かったです。モデルについても適材適所ですね。
「モデルをいろいろ試したいけど複数箇所への支払いが面倒……」という方には、個人的にOpenRouterを推してます。OpenRouterについては別の記事【画像付き】OpenRouterのAPIキー取得・支払い方法・使い方をご覧ください。
ちなみにお昼休憩のときに「モデルとかツール毎日追うのちょっと疲れちゃったな」と話している方がいました。ちょっと分かる。
マーケティングの話
山崎大志さんの発表「ひとりユニコーンを達成するAI駆動開発」では、単にAIでプロダクトを作るだけではなく、そのマーケティングでのAI活用までガッツリお話がありました。個人開発者の方は必見です。
「1時間ミーティングみたいのは基本しないで日報を書いてもらって〜」みたいな話も興味深いです。
具体的なAI駆動開発の手順
「なんとなくAIを使って開発はしているものの、他の現場ってどうなんだろう」って気になりますよね。nocall株式会社の方々による発表「AIネイティブスタートアップが実践するAI駆動開発の現場」ではかなり具体的なお話が聞けました。「AIにタスクを進めてもらうときにはこういうことを書いてます」などなど。
ClineのMemory BankをCursorで使う方法についても解説されてました。これは他のエディタを使っている人にも転用できるTipsだと思います。
現場での成功・失敗例
佐藤智樹さんの発表「AI駆動で進化する開発プロセス ~クラスメソッドでの実践と成功事例~」では、全社的な取り組みや「自社開発」「伴走型開発」での事例を紹介していました。
最近出てきたDeepWikiやDevin Wikiについても触れていました。筆者はcode2promptを初めて聞きましたが、結構前からあるようですね。
Cursorの読み方問題
個人的に気になってたのですが、Cursorの読み方は「カーソル」派の人が圧倒的に多かったです。
以上、AI駆動開発Conference Spring 2025の個人的なまとめでした。前職でお世話になった方にも会ったりと楽しい会でした。
他にもLLMではなくLDM(Large Design Model)の話やAzureのコード最適化の話など、いろいろありました。興味のある方はぜひYouTubeのアーカイブからご覧ください。